探偵 神宮寺三郎 KIND OF BLUE
???ハードボイルドな世界観のもと、探偵神宮寺三郎がつぎつぎと巻き起こる難事件に挑んでいくアドベンチャーゲーム。シリーズ9作目となる人気シリーズで、「西部警察」や「刑事貴族」「ルパン三世」「名探偵コナン」などを手がけてきた宮下隼一がシナリオを担当し、キャラクター原案にはこれまでどおり寺田克也を起用。キャラクターデザインは高橋光、杉浦善夫が担当し、シリーズとおしての醍醐味である硬派で難解なアドベンチャーに仕上げている。
???今作で神宮寺三郎が挑むのは、“失われた曲を探す”という奇妙な依頼。調査を進めるとともに次第にそれが形をなしていくが、同時に邪悪なクモの巣に絡めとられていく主人公。親友の熊野によってかけられる手錠。洋子との間に横たわる深い溝。傷ついた心…。愛する者たちを守るため、入り組んだ迷宮のごとく複雑に絡んだ謎を解き明かしていく。
???システム面は、新・旧入り混じったより洗練されたものになっているのが特徴。人間性や性格を考慮したコマンド選択が必要になる“TPS(トークプロファイル・システム)”、情報提供やタバコ(本シリーズではきわめて重要なアイテム)を購入するために導入された“お金の概念”、360度の視点からくまなく怪しい箇所を調べる必要がある“捜索”、収集した情報をまとめて謎を解き明かす“推理”など、いずれも推理アドベンチャーとしてゲーム性を上げるものが組み込まれている。
???ちなみに、シリーズ恒例の、コミカルタッチに描いたおまけシナリオ「謎の事件簿」も4本収録されている。本編とは一線を画すものの、本編の登場人物やシナリオをもとに作られた味のあるシナリオを今作でも楽しむことができる。(田村 雅)