■商品紹介 ???大反響を呼んだ放送期間中、『フレンズ』は、親しみやすい作風が必ずしもバカにされるとは限らないことを証明してみせた。その後10年を経た現在でも、見慣れた登場人物たちの新たな魅力を発見できるなんて、何とも素敵なことではないか。たとえば、第229話「ゴージャスすぎるストリッパー(The One Where the Stripper Cries)」では、ロス(デビッド・シュワイマー)とモニカ(コートニー・コックス・アークエット)のとんでもない過去が発覚。放送当時、ダニー & マリー・オズモントに負けないぐらいお茶の間を楽しませたネタだ。レイチェル(ジェニファー・アニストン)は、この件を評して「ああ、そうだったわ。思い出したくなかったのに」。かく言う彼女にも、1980年代の大学のパーティーで、チャンドラー(マシュー・ペリー)とキスした過去があるのだけれど…。 ???極めつけは、何といっても最終話「グランド・フィナーレ(The Last One)」だろう。ロスはその昔、プロのダンサーを目指していたのだ(ここで名ゼリフ「僕たち、そんな事も打ち明けずに10年近く乗り切ってきたんだね」が登場)。『フレンズ』第10シーズンは、全編にわたって人生の変化とケジメを描き出していく。モニカとチャンドラーは養子をもらうために家を買い、かつて“不思議ちゃん”だったフィービー(リサ・クドロー)は結婚。レイチェルはパリでの仕事をオファーされ、それをきっかけにロスはやっと愛を宣言する。 ???2人の名脇役にも最後の晴れ舞台が用意されている。まず、第233話「ジョーイに教えるな!(The One Where Estelle Dies)」にジャニス(マギー・ウィーラー)が再登場し、モニカとチャンドラーの隣の家を買おうとする。一方、“セントラル・パーク”の店長ガンター(ジェームズ・マイケル・タイラー)は、「グランド・フィナーレ」で、ついにレイチェルへの想いを告白。さらに、クリスティーナ・アップルゲイトは第223話「フィービー & マイクのアニバーサリー(The One Where Rachel's Sister Babysits)」で待望の再出演を果たし、ダニー・デビートは「ゴージャスすぎるストリッパー」で気難しいストリッパーという意外な役を演じている。第224話「ロス、恋の面接審査(The One with Ross' Grant)」のグレッグ・キニアは、ロスの新しい恋人の元カレでノーベル賞受賞者という役どころで、言い訳がましいキャラを見事に表現。第232話「レイチェルの華麗なる転身(The One with Princess Consuela)」におけるダコタ・ファニングとジョーイ(マット・ルブランク)の顔合わせも微笑ましい。第227話「ウソは真実のはじまり?(The One with the Birth Mother)」からは、ポール・ラッド(フィービーの夫マイク役、「レイチェルの華麗なる転身」では“ゴミ袋”と呼ばれる)に加えて、アンナ・ファリスがサブ・レギュラーの仲間入り。 ???『フレンズ』最終シーズンは、ジョーイとレイチェルの気まずい関係からすぐに立ち直り、いつものノリのよさで最後まで突っ走る。「グランド・フィナーレ」で、10年以上ものあいだ一緒に暮らしてきたアパートをひとり、またひとりと去っていく“フレンド”たち。これ以上にハッピーで、これ以上に感動的な幕切れがあり得ただろうか? 『フレンズ』DVDコレクションの最後を飾る本作も、有終の美と呼ぶにふさわしい内容だ。長いギャグ・リールやキャストの回想など、今まで以上に充実した特典が魅力となっている。(Donald Liebenson, Amazon.com)
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