サルヴァトーレ・モレッティエーリ / イルピーニャ・アーリアニコ ・チンクエ・クレルチェ [2007]
そもそもタウラージは軽佻浮薄なワインどころではないし、サルヴァトーレは「モダーンな味覚」になど、さらさら譲歩するつもりのない人物である。かくして、彼のタウラージの生まれたときの姿は、赤紫系の青い色合いも濃くて、容赦のない強烈さをそなえており、ワインの爆弾ともいうべき趣はこれまでに味わったいかなる若いワインとも、ほとんど比べものにならない。第一次アロマは常に控えめだが、第二、第三の香りを身につけるにつれ、複雑なブケをまとい始める。ヴィンテッジから6?7年目に入る頃から、この記念碑的なワインはその深遠な相を呈しはじめ、四半世紀からそれ以上のあいだ、さらに向上し続けるばかりである。非常に濃密でありながらもエレガントさを兼ね備えたワインで最近ようやく硬質感や樽のきつさがとれ飲み頃に入ってきた。いわゆる熱の入った適度に甘さが出たワインではなく濃密ななかに見事な繊細さが表現されている。【rouge】 【italia】 【アーリアニコ100%】 【v2007】 【wakaumaaka】 【koiaka】