アドベンチャーズ・オブ・インディ・ジョーンズ コンプリートDVD
『スター・ウォーズ』と並んで、ジョージ・ルーカス製作の『インディ・ジョーンズ』3部作は子供たちの娯楽であるだけでなく、失われた現象へのノスタルジックな愛着を誘う。ハラハラドキドキの大ヒット・シリーズのコンプリート版だ。エピソードを重ねていく構成、10分ごとに先が読めなくなる登場人物たちの運命。ルーカス監督が『スター・ウォーズ』で採用した、古くても人気のある物語の雛形をモダンに見せる非常に有効な公式を、インディ・ジョーンズ映画も使用している。スティーブン・スピルバーグが3本とも監督を務めるこのシリーズの舞台は、1930年代後半と1940年代初め。コミックのような『レイダース 失われたアーク≪聖櫃≫』、風変わりで『ガンガ・ディン』にインスパイアされた『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』、慎重なタッチだが楽しめる『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』。ファンと批評家たちの中でも、好きな作品の順番はわかれるところだ。第2作は暴力的であまり好まないという人まで存在するが、『魔宮の伝説』支持者はこの作品が3部作で間違いなく最も独創的であり、感情的な効果をあげていると信じている。たしかなことがひとつある。ハリソン・フォードの颯爽として力強く抑えた演技は呪文のように作用し、ピシピシと鳴らす鞭さばきが『失われたアーク』後に人々の記憶に刻み込まれるアイコン的なアクションとなったことだ。脇を固める人々もシリーズの重要な一部となった。カレン・アレン、ショーン・コネリー(インディの父親役)、ケイト・キャプショー、キー・ホイ・クァン、アムリッシュ・プリー、デンホルム・エリオット、リバー・フェニックス、ジョン・リス・デイヴィス。最後の作品から何年もが過ぎたが(続編制作中)、次々に誕生する新たな映画ファンは、先輩たちが過去のハリウッド映画の定番や愛すべきB級映画として数えきれないほど引用してきた作品を、同じように楽しめることだろう。(Tom Keogh, Amazon.com)