社葬 [DVD]
???ある新聞社の社長が死去したことで、その後継者をめぐる社内の派閥抗争を描いた作品。一匹狼を貫いてきた取締役販売局長(緒形拳)だったが、対立する会長派と社長派の間で苦悩することに…。
???本作のおもしろさは、ただ単に派閥抗争に苦しむ男を描いているのではなく、眼には眼を、歯には歯をよろしく、報復と恩讐、駆け引きを東映お得意のアクション・タッチで描いているところにある。また本作が製作・公開された1989年は、あたかもバブルの真っ只中。日本中が金満ムードに浮かれていたイケイケの時代である。その浮ついた空気はこの作品にも反映されており、過剰な虚飾感がやや鼻についたりもする。(斉藤守彦)