戰艦大和 [DVD]
昭和20年春、米軍の沖縄上陸を危惧した日本海軍は、伊藤第二艦隊司令長官(高田稔)戦艦大和を旗艦とする第二艦隊に、沖縄水上特攻作戦=天一号作戦を下令した。有賀艦長(佐々木孝丸)率いる大和にはおよそ3000名もの兵が乗りこんでいる。そして4月7日、ついに米軍の爆撃機群が大和に向かって襲い掛かっていった……。日本海軍の象徴ともいえる戦艦大和の乗員でもあった吉田満の『戦艦大和の最期』を原作に、名匠・阿部豊監督が手がけた戦争映画。戦後の戦記スペクタクル映画の先駆けともなった作品で、公開時は大ヒットを記録。大和はなぜ特攻しなければいけなかったのか、そして死に向かう乗組員たちの心情などが淡々と静かに連ねられていき、やがて無常観が醸し出されていく。兵士たちの動きもリアルで、能村次郎元大和副艦長(劇中では藤田進が演じている)が監修指導にあたっている。(増當竜也)